子どもの頃、親や祖父母に「よく噛んで食べなさい」とよく言われた記憶があります。ちなみに「よく噛む」=「顎を鍛える為に硬い物を食べる」と誤解される事はままある事のようです。
しかしながら、これはNG。無理に硬いものを食べるのは危険だと言えます。噛む事はとても大切ですが、例えばスルメなどのように硬いものを噛むと、顎に過剰な負担がかかる事もあります。
顎関節が弱い人や高齢者などは顎関節症になる恐れがあるので、無理はしない事です。「よく噛んで食べる」という点で、「一口につき、30回噛むのが良い」という話も耳にした事がありますが、適切な回数は食品ごとに違います。お刺身や豆腐、ハンバーグといった柔らかい食品を30回も意識して噛む必要はあるでしょうか。
噛む回数を意識するよりも、美味しく味わって食べたい所です。最後にもう一つ。「食べにくいとかんじる野菜や肉を食べやすく切る」事は良いのでしょうか。
勿論柔らかく煮たり、小さく切るのは、食べやすさの面でも栄養を摂る意味でも大切です。歯で噛めないから食べなくなって栄養が偏るならば、食事を工夫する方が良いかもしれません。
ただし、食べにくさの根本的な原因を解決する為に「何でも食べられるようびしてほしい」と歯科医院に相談する事もお忘れなく。